電子辞書の発音機能・手書き入力は必要か?
はじめての中国語学習辞典 5月25日
ISBN:4255001138 単行本 相原 茂 朝日出版社 2002/02 ¥2,940
「はじめての」は初級者向け辞書である。
語彙も基本語彙を精選、サイズもコンパクト。
丁寧な文法説明があったり、発音CDが付録で付いていたり(これは入門時に繰り返し聴くとイイ!!)、お得である。
発行が02年なので、新しい語彙も比較的多めである。
わたしは、この辞書を「どれも見たことがある単語ばかりだなー、例文も大体分かるなあ」と思えるくらいになったら中級卒業くらいになるのではないか、と思う。
小さい初級辞書なので、自分の取得語彙を体感しやすそうだ、と思う。
わたしは電子辞書とこの辞書を併用している。
今後「もっと新しい語彙」への要求が高まったら、よさそうな最新の単語集を買おう。
紙をぱらぱらめくるのは、やはり楽しいし、一度に目に入ってくる情報量が多いので、紙辞書を一冊は持った方がいいと思う。
近年はPCの普及、生活様式の変化が著しいので、少し前の辞書だと「載ってない」語彙が多い。
今日各社の電子辞書に入っている中型辞書はどれも「小学館中日辞典第一版」(92年刊)である。
大幅改定の2版が出ているのだが、電子辞書化はされていない。
確かにこの点は大いに不満である。
電子辞書のサイトでは、「2版はいつ入るのか」「ほかの出版社の電子辞書は入るのか」といった書き込みをよく見かける。
わたしも、英語の辞書のような多様な選択肢がほしい、と思う。
(でも、今はこれしかないし、とにかく今、必要だったので自分なりに納得できるコンテンツだったSL9000CNにした。)
たぶん、各社ともほかの辞書も入れたいという思惑はあるのだろうが、電子辞書化の許可などが難しいのであろう。
それで、多少なりとも他社との差別化を図るために発音機能をつけたり、手書き入力機能をつけたりしているのだと推察する。
しかし、わたしはこれらの「手書き」や「発音」は学習者にあまり必要ないのでは?と思う。(もちろん、中国語もおぼつかないままに中国に赴任することになった~といった火急の場合は別として)
初級段階では確かに簡体字の入力や発音は乗り越えなくてはならないハードルである。辞書がサポートしてくれるとなると心強く感じるだろう。
これらの機能は、入門時のハードルを低くはしてくれる。
だが、まず身に付けなくてはいけない基礎体力(発音・簡体字)の定着の妨げにならないか?
わたしは発音や簡体字は、普段の学習でコツコツ身に付けていくのが大切だと思う。発音だって、入門段階で徹底的に身に付ければ戸惑うことはないはずである。「辞書できける・書いて調べられる」という安心感が却って発音・文字の習得の障害になるのではないか?と考える。
電子辞書の発音をきかなければ音をイメージできない、手書き入力がなければ簡体字の読み書きに自信がない、簡体字と日本の文字や繁体字が結びつかない、というふうにならないだろうか?
いつも電子辞書を携帯しているわけにはいかないのである。
わたしは、発音を学習するならCDや先生の下で基礎を身に付けて、個々のフレーズをしっかり暗記していく方がいいと思う。
簡体字は規則性のないものではないので、テキストなどでコツコツ身に付けていけば、辞書を引けないわけはない。(わたしの電子辞書には手書き入力がないので、わからない文字は「部首検索」。または熟語を形成するもう一方の字から探す。)
そもそも、初級段階は辞書を引くよりテキストのフレーズや表現を徹底してマスターすべきだと思う。
手書き入力や発音がほしい人は買えばいいし、それがいいならそれでいいよね、とも思うけど、
わたしなら、高級機能の付いてない機種にして浮いたお金を別の教材購入に充てるだろうなー、というところだ。


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